ディファレンス・エンジンとポーション
バイトの帰りにコンビニによると悪名高きポーション(コンプのため前回箱で大人買いした人に痛い目を見た人は数知れず…
)を発見。
サントリーが『DISSIDIA FINAL FANTASY』とコラボレート(この場合なんと言えばいいのだろう?メディアミックスではないし…阿漕な商法と言っては身も蓋もないわけで…)し缶表面に歴代キャラクターの絵をあしらった清涼飲料水である。
メーカー側の思惑通りキャラクターの絵を懐かしんで試しに一本買ってみた。
相も変わらず味はポカリなどと大差なく美味しいわけでもなく、ステータスバーも当然見えないので体力が50回復したか分かるはずもなく………分かっていたこととは言え微少な後悔に襲われる。
因みに、僕が選んだ缶の表面にはFF6のティナとケフカが描かれているが、このことは偶然ではなく恣意的である。
というのも先日、スチームパンクの記念碑的作品とされるウィリアム・ギブスンとブル-ス・スターリングの共作『ディファレンス・エンジン』を読了していたからだ。
その世界観に、FF6冒頭の世界から魔法の力が消えた後に機械文明を持って復興を果たした社会、霧に包まれた始まりの街などに幾分重なる箇所があるように思え手に取ったのである。
『ディファレンス・エンジン』は所謂歴史改変SFであり、19世紀ヴィクトリア朝のロンドンを舞台に高度に蒸気文明が発達した(蒸気コンピュータに蒸気自動車、蒸気映像etc....)オルタネイティブな世界が描かれている。
そこは、クレジット・サービスもコンピュータ・ウィルスも社会保険までもが蒸気を動力や媒介とする(200年の歴史を数える競馬の本家ダービーさえもが蒸気機関だ!?)、まさにSteam Revolutionを経た蒸気に包まれた大英帝国。
そこでは、ロマン派詩人バイロンが技術をバックボーンにした急進的な産業ラディカル党党首兼首相の重責にあり、その娘は「エンジンの女王」の異名を持った偶像として物語を掻き乱す
。
同じくロマン派のジョン・キーツは俊英の蒸気映像作家(黎明期の映画を思えばいい)として名を成し、ワーズワースはアメリカ大陸内陸部にユートピア国家を建設、マルクスはマンハッタンにコミューンを築き、福沢諭吉や森有礼らは西洋文明の吸収に奔走する…
この物語に潜在或いは通底する主題は、ゲーデル不完全性定理であり、更にはバージェス頁岩のカンブリア紀の生物が示すようなな歴史の偶発性である。
そんなわけで両者の間には大きな隔たりがあるわけだが…
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